コラム1

東京ベイボーイズ監督
野球観

2025.4.29.

こんなチームを目指したい

私は野球に人生を捧げてきました。そんな私がこのチームを立ち上げて目標とするものと信念があります。

勝った人間だからこそ勝つことがすべてではないと、指導をする立場になった今でも言いたいと思います。
私は3度の甲子園を経験し一度は全国制覇、甲子園優勝を成し遂げました。

その道は平たんな道ではありませんでした。努力という言葉では言い表せないほどの鍛錬をおこなった結果であります。
だからこそ甲子園がすべてではないと言い切ることができます。

それは、そのプロセスがわかった人間だから言えることで、それは指導者としても同じです。
勝ってから指導のステージが変わると思っています。

だからこそ、そのプロセスをわかっているからこそ、勝ちにこだわるチームにしたい。
そしてその先にあるものをぜひ子供たちに見てもらいたいと思っています。

この多感な中学生という時期にそれを見ることができるのは大きな財産になります。

厳しい指導の徹底

東京ベイボーイズでは厳しく練習を行います。一切の妥協は許しません。
中学生になるとできるのにやらない、途中であきらめる子供が多くなります。

本人たちには秘めた能力をたくさん持っているのは20年見てきてよくわかります。
しかし、つい甘えてしまい、その能力の30~40%ほどしか出していません。

ここで甘えてしまうのは、野球としても一人の人間としてももったいないの一言です。

子供の野球の将来のため、そして人間としての将来のため、この時代だからこそあえて厳しく指導します。
この意義は社会に出た時に痛感すると思います。

どれだけ平等、平和をうたっても、社会に出れば、理不尽、不平等、挫折、競争が降りかかります。
結局避けては通れない道なのです。

例えば、野球で言うならば、努力だけではプロ野球選手にはなれない。努力をしてもレギュラーになれない。
生まれながらにして個人差があること。家庭環境によっても影響があること。

なぜこんなに頑張っているのに、、、理不尽は尽きません。

であるならば、若年層からそんな社会で生き残る強さを経験することで克服する力を身につけられると思います。

多くの卒団生が声を揃えます。
人生で一番きつかったのは東京ベイボーイズの練習だったと。
高校での練習は余裕だったと、、

そして、耐え抜いていった子たちは今でも野球ももちろんですが、社会でも活躍してくれています。

野球に限らず厳しさを耐え抜いていった子供たちは、いろんなタイプの子がいます。
できる出来ないにかかわらず、すべては個性として、金、銀、銅、輝き方はそれぞれであると強く訴えていきたい。

妥協は一切するつもりはありません。

そのためにチームとして

基本的に東京ベイボーイズに入ってくる選手は超一流の選手ではありません。
しかし、最終学年になると強豪チームと肩を並べて、勝ち負けを競うチームに出来上がります。

それはすべて、徹底した厳しさを乗り越えてきた証だと思います。
厳しさから彼らの能力を最大限引き出すのが我々スタッフの仕事です。

それが、子供たちの隠れた強さであり、我々の指導力です。

もちろん選手たち夏の全国予選・全国大会では信じて使うことを伝え、懲罰的な交代は基本的にはしません。
ここでは築き上げてきたチームビルディングを遂行し、1年間の成果を披露する場だと認識しています。

成果を出すため、勝利のその先を見るために

圧倒的練習の厳しさ
トレーニングの厳しさと体作り
言い訳のできない最高の施設の提供

環境は整っています。
最後にやるかやらないか
言い訳をしないかするか
その先にあるもの、自分の成長を見たいかどうか

全ては本人次第です。

それを乗り越えた者たちには、結果はどうであれ、高校という次のステージでの活躍を支援できるよう
進路には困らないご支援を全力でさせて頂いています。

それが、乗り越えたものに与えられる希望と、次への挑戦であることを確信しています。

そして、このチームを卒団した選手は必ず今後の困難を乗り越えていけると信じています。